"心不全"とはどんな病気なの?!

よくメディアで耳にする
『心不全』という病気。
病気の名前は聞いたことありますが
一体、どんな病気なのかご存知ですか?

心不全とは
様々な原因によって心臓の血液を全身に送る
"ポンプ機能"が低下してしまい、全身に必要な血液が送れなくなっている状態。末梢循環不全・肺・体循環のうっ血(血液が特定部分に溜まる現象)が起こります。
心不全は一つの疾患ではなく、心臓のさまざまな基礎疾患(虚血性心疾患、心筋症、弁膜症、高血圧症、心筋炎、先天性心疾患、腎疾患、内分泌疾患、呼吸器疾患などの)により誘発されます。

心不全の種類

・急性心不全

心臓のポンプ機能が急激に低下した状態。
症状としては激しい呼吸困難、咳や痰の分泌量の増加。泡状でピンク色の痰、起座呼吸(寝ているより座っている方が楽な状態)、チアノーゼ(指の爪、口唇などの粘膜が青紫色になる症状)、頻脈、動悸、手足の冷感などがみられる。

・慢性心不全

慢性的に徐々に症状が進行した状態。
症状として、息切れ、脱力感、動悸、呼吸困難、浮腫、体重増加(2kg以上/日)、夜間呼吸困難などが現れます。

・左心不全

肺循環系のうっ血、心拍出量の低下により病態が起こる。
主な症状として、息切れ、頻呼吸、夜間呼吸困難、ピンク色で泡状の痰、冷汗、手足の冷感、意識低下、頻脈、喘息、動悸、尿量の減少、疲れやすい、起座呼吸(寝ているより座っている方が楽な状態)、チアノーゼ(指の爪、口唇などの粘膜が青紫色になる症状)、チェーンストークス呼吸(小さい呼吸から徐々に大きい呼吸になり一回換気量が増え、また少しずつ小さい呼吸になり無呼吸状態になる呼吸)が現れる。

・右心不全

体循環系にうっ血が起こる病態。
症状として、全身のうっ血、浮腫(特に下肢)、体重増加(2kg以上/日)、腹水、胸水、クスマウル徴候(頚動脈が膨れ怒張している状態)、がみられる。

私生活での増悪因子
ストレス、暴飲暴食(塩分・水分過剰摂取・大量飲酒。慢性心不全で重症の方は1日3g以下、軽症の方は1日7g以下を目安に塩分摂取を行いましょう。)、喫煙、貧血、肥満が挙げられます。1日3食、30回以上噛んで食事を行いましょう。規則正しい健康的な生活を送り、未然に疾患を防ぐことはとても大切です。

知識を増やすだけで早期発見早期治療を
行うことができます。

身近な人に上記の症状が見られる方はいませんか?


少しでも心当たりがある場合はすぐに病院にいきましょう。
可能であればセカンドオピニオン(1人の医師の診断や治療法について、他の医師の意見を求めること)を行って下さい。