精神疾患になる患者さんのことを
「努力が足らない!」「それは甘えだ!」という人がいます。
簡単に口にする人は、疾患の病態を知った上で発言しているのでしょうか?
例えば、親の虐待により重度の障害を持ってしまった子供に対しあなたは同じことを言えますか?
精神疾患はそれと同じなんです。
「どこが?」と疑問に思う人はこれを読み少し理解を深めてください。
遺伝的要因
先ほども例に挙げましたが親の虐待を受けている子供は、外的要因により本人の意図してないところで怪我や精神的な問題が発生します。それはどうしようもかいことなのです。
精神疾患も同じです。家族や親族に精神疾患の患者さんがいらしたら
"遺伝的に精神疾患になりやすい"
身体のつくりになっています。
例であげた、虐待を受けている子供のように
生まれてくる親、家庭を選べないように遺伝子も選べないのです。
自分の精神力ではどうにもカバーできません。
統合失調症を例に挙げてみましょう。
統合失調とは
統合失調症という疾患は人口1万人に年間1〜2人ぐらいの割合で発症する身近な病気です。
思春期〜青年期(10代後半〜20代前半)に起こりやすい疾患で、人付き合いをあまり好まず従順で控えめ、反抗期もないような内向的な性格が多く努力家で外交的な性格も認められるが殆どの割合で対人関係をはじめとした
社会的生活技能、いわゆるソーシャルスキルが高くない場合がある。
統合失調症の原因はまだ明らかになっていません。しかし現在ではドーパミン仮説が原因とし、多く取り上げられ、病因は不明であるがドーパミン受容体が大きく関与していると考えられている。ドパミン伝達の異常により妄想や幻覚といった症状が出現すると言われています。また、意欲の減退、活動性の低下、自閉などの陰性症状と呼ばれるもののメカニズムは複雑で様々な神経伝達物質が関わっているとされているが、困難な社会生活状況から自己防衛しようとする働きなど心理的、外的要因も無視できない。
外的要因
家族のサポートや社会の受け入れ姿勢は重要で疾患に深く関わるとされている。それらのサポート体制が整っていれば、彼らの病態は良い経過を辿ることもできるのだ。
上記を読んでいただければわかるように
精神疾患には本人の心理的弱さの他に
そうならざるを得ない、遺伝と外的要因が深く関わる。
このような疾患で苦しみ社会生活で孤立している人がいることを理解するだけでも社会のサポート体制をよくするひとつとして関係していくのだ。
あなたの周りに精神疾患患者の方がいれば、励ましたり喝を入れたりするのではなく寄り添いサポートしてあげてほしい。
0コメント